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まだ雪景色が多く残る3月。山形県最上町の冬の終わりの3月23日に、今年度の「もがみ源流米」栽培の第一歩となる、 種籾の温泉による温湯消毒作業が今年も行われました。
この温湯消毒こそ“完全無農薬栽培”を謳う「もがみ源流米」栽培において、一番最初の重要な作業です。
通常、お米の栽培では、有機栽培米と言われるものでも、種籾を24時間ほど消毒用の薬液に浸けて殺菌を行います。 これはいもち病などの稲の病気を防ぐためですが、最近では完全な無農薬化を目指し、 お湯による消毒=温湯消毒が全国各地で実施され始めてきました。
通常、温湯消毒は温度60℃に保たれたお湯の中で、種籾を10分間くぐらせます。 しかし60℃という温度を常に一定に管理する作業のため、サーモスタット付きの専用の種籾洗浄機が必要になります。 また大量の水道水を使用することになり、あまりエコロジカルな方法ではありません。
「もがみ源流米」を栽培している奥山勝明さん他、夢蛍の会の人たちが考案した、温泉を利用した温湯消毒は、 地元の温泉水を種籾の消毒に利用しようというものです。
「もがみ源流米」の種籾消毒に利用している温泉は、最上町の東側に位置する赤倉温泉。 約100年の歴史をもち、東北一と言われる湯量を誇る温泉地です。現在12の温泉宿があり、 全館かけ流し(沸かし直しなどではない!)の本物の温泉です。温泉は常に湧いているものを流しておかないと詰まってしまうので、 勿体無いようですが、いつも大量の湯が捨てられています。 この温泉の湯を利用して今回の温湯消毒が行われているのです。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉で、無色透明の温泉です。 重要な事はその泉質ですが、「もがみ源流米」が育っている田んぼの農業用水のph値とこの赤倉温泉のph値が同じで、ほぼ同成分であることから、数年の発芽実験が行われ、3年前から本格的に全国初のかけ流し温泉による温湯消毒が行われました。
そして消毒が終わった種籾は、約10℃の水ならば12日間(=水温累計120度)、 水をたっぷりと含ませて発芽の時を待つのです。
まだ薄氷の張るもがみ源流米の田んぼは、白鳥が北に渡る途中の休憩所に。
初仕事の温湯消毒が終わった奥山夫妻。種籾のお米は全部で200kg。
最終更新日:2008/04/03
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